わーままタイムズ(仮)

出産、授乳期のことなどをメインに、5歳児と7歳児との暮らしのことなど。

【レビュー】『母という病』

私の実母も毒親かもしれない、、、と思ったのは長男を出産した後のことでした。

 

実母のことで悲しい思いをしたり、苦しい思いをしたり、歯がゆい思いをしたり、精神的自立を阻害するような過干渉に腹を立てたり、、、 。実母はだいぶ特殊で、働き者だったり気遣いが行き届くので周りの評価は良いようですが、ずーっと一緒にいなきゃならない身内には精神的負担を与える人です。家族で性格が一人だけ違うのでしょうか、ただ相性が悪いだけなのか、私が執着して嫌悪しているだけなのかよくわかりません。長い親子関係のおかげで原因追及における感覚が麻痺しています。とりあえず受け入れられない人格、許せない過去がある、過干渉が不愉快すぎる、、、ということは事実です。「私の世話を焼くな!」という強い思いはずっとありました。大学進学と共に実家を出ました。そして結婚が決まったとたん実母だけが500キロ離れた私の住む市内へ生活の拠点を移してきました。父から離れたかったのが一番の動機でしょう。それまではドライな母娘でしたがその時から私に対する執着(依存?)が始まったように感じます。私の出産を機に何かと世話を焼いてくれる実母に、ただ「祖母として世話をしたいんだろうな、助かることもあるし、やりたいようにやってもらおう、それも親孝行」という思いで母親の親切を受け入れてきましたが、育児に介入、不愉快になると意地悪い発言や行動などの副産物ももたらされました。私も嫌悪感が増すと意地悪いことを言いました。子供のいないところで衝突が絶えませんでした。「母とムスメ」という縛りもあり本音に蓋をして実母を受け入れてきましたがストレスもありました。最近になり、ムスコが「ばーちゃん嫌い、家に来ないで」と言うようになり、ばーちゃんをグーで叩くことがありました。母とばーちゃんの不自然なコミュニケーション(会話をしていても目と目を合わさない、私が合わせたくないのと実母の方も合わせてこない)に気づいたのか、ばーちゃんの一方的なコミュニケーション(孫の話すことが右から左であまり聞いておらず、自分の言いたいことばかり話す)が嫌になったのかはっきりとはわかりませんが、とりあえずムスコに嫌われる我が実母。うーん、息子と実母の関係を取り持つべきか。。。とここでもまた「母とムスメ」に縛られて苦しい思いをしました。が、自分のメンタルヘルスを一番に考えることにしました。毎週来てもらっていたところを「ムスコがこういう状態だから、今日は来なくていいよ」とやんわり断り、それ以来連絡も途絶えています。実母の助けがなくても何とかなってたんだ、と気が付きました。おかずだって頑張れば一週間作れるし、多少自宅が散らかっていても気にしなければいいし、核家族化で幼児期に両親以外の人との関わりが心配される点は保育園がカバーしてくれるし。連絡が途絶えている今のところ、心が穏やかで実母の不安は影を潜めています。そしてその間、自分の中の母親との関係のトラウマを解決したくて、メンタル相談所に行ってみました。過干渉な母親、思い通りに動かしたくて子供を脅かす母親、先回りして世話を焼きたがる母親、外堀を埋めるようなことをする母親、言うことを聞かなければ言葉で攻撃する母親。いづれも私の実母です。学生時代は疑問に思っていませんでしたが、大人になった今は同じことをされると嫌悪感で思考回路がぐちゃぐちゃになります。夫(私の父)が冷たいから、ムスメ(私)に依存している気がします。父も「近くにいるんだからお母さんを頼りなさい、そのために送り出したんだからね」的なことを言って私を苦しめます。頼れだって?縁を切りたいくらい嫌いな人に?切りたいのに切れない苦しみがわかりませんか?二人兄妹で兄も見放した母親は私の方へやってきた。その苦しみがわかりませんか?私も見放して遠くへ行きたいものです。

 

本を読んで自分のことを顧みるいい機会になりました。スタート地点に立てたように思います。甘えるのが下手なのも、人との間に必ず壁を作ってしまうのも、オレオレ的な人がたいそう嫌いなのも、飲み会がとても寂しくて辛いのも、目の前のトラブルにまったく思考がストップしてしまうのも、一因は育った環境のトラウマにあると思います。過去を思い出して悲しくなります。あと、母親っていうのは何かしら娘を苦しめるものなのかな?という疑問もわきました。私も娘を苦しめるのかな?という一抹の不安はありますが、その気持ちを忘れずに家族を守っていきたいです。親は親、自分は自分。それから私とは違う価値観の家庭で育った主人にはとても助けられています。それなりに母親に対して思うことはあるみたいだけど健全な親子関係を築いているし、私にはとても救いです。結婚相手はよく選んで、良好な親子関係の相手と出会えると、人生は好転すると思います。「母親との関係が不幸なおかげで、それ以外がすべて幸福です」と思うようにしています。長々とネガティブなことを書き連ねてスミマセン。こういう人もおりますのでどなたかの救いになれるのであれば幸いです。

(017)母という病 (ポプラ新書)

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